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（左）
©芥見下々／集英社・呪術廻戦製作委員会
（右）
© 2021 「劇場版 呪術廻戦0」製作委員会
©芥見下々／集英社
アニメ「呪術廻戦」では、原作元の集英社様からアニメ化の権利をお預かりし、スタジオのMAPPA様にアニメーションの制作をしていただいています。当社は、製作委員会という出資企業の集合事業体の中で主幹事社を務めており、一丸となって様々な関係各社様と力を合わせ、どのようにして「呪術廻戦」を幅広いお客様へお届けし、ファンを増やしていくか、つまり、IPの最大化のお手伝いをしていく立場で携わっています。
※このコンテンツは2022年に作成されたものであり、社員の所属部署、役職は2022年当時のものです。
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©芥見下々／集英社・呪術廻戦製作委員会
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©芥見下々／集英社・呪術廻戦製作委員会
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© 2021 「劇場版 呪術廻戦0」製作委員会
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©芥見下々／集英社
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アニメ「呪術廻戦」は、まず芥見先生の描く素晴らしい原作があり、それをMAPPAさんが、携わるクリエイター・スタッフ・キャスト皆様とアニメーションとして素晴らしいフィルムにしてくださり、それを原作元の集英社さんと共に、放送局のMBSさん・ゲームを共同開発しているサムザップさん・出資社さんとしてのMAPPAさん達と製作委員会として一丸になりながら、主題歌アーティスト・レコード会社様、様々なライセンシー皆様、そういったクリエイティブ・ビジネスに関わる関係各社皆様の力で、作品を様々な形でファンの方たちに届けることができています。
また東宝の社内においても、ここにインタビューのあった方々以外に、セールス・販促・商品企画・契約管理等々、数多くのセクションで様々な立場で多くの方達が携わっています。（TOHO animation プロデューサー H. M.）
以上が『アニメ「呪術廻戦」に関わる東宝社員の記録』です。数多の社員がそれぞれの役割をどのようにとらえ、どのような意識をもってプロジェクトに向き合っているのか、その一端をご紹介しました。本例にとどまらず、社内・社外を問わずリスペクトし合いながら多くの人々と苦労も喜びも分かち合える仕事が当社にはあります。多くの人々との関わりを通じて成長したいと思う仲間を私たちは心待ちにしています。
プロデューサー H. M.
私は“製作”プロデューサーという立ち位置で、プロジェクト全体の旗振り役兼調整役を行っています。クリエイティブ面とビジネス面の両方に関わりながら、原作元、スタジオ、関係各社など、あらゆるところと協力して、プロジェクトを進めていく役割です。アニメ「呪術廻戦」では原作元の集英社さんより原作をお預かりして、製作委員会という形で事業体を組んでおり、東宝はその幹事社という立場です。フィルムを“制作“するのは、スタジオのMAPPAさんをはじめ、クリエイター、スタッフ、キャストであり、私たちは作品をファン・視聴者に届けるために、様々な調整を間に入って行っている立場になります。
TV＆劇場版宣伝プロデューサー Y. S.
宣伝プロデューサーは、ファンや視聴者の方が何を求めているのかを先回りして考え、原作元やスタジオ・クリエイターと摺合せながら、それをビジュアルやPV、イベントなど様々な手段の中で最適な方法を導けるよう宣伝の総合プロデュースする仕事です。
本作の解禁ビジュアル発表はジャンプフェスタ2019で行いました。まずは原作ファンである「週刊少年ジャンプ」読者が1年で1番盛り上がる“ジャンプフェスタ”というお祭りのタイミングを意識しての解禁でした。同タイミングで出した「キャラボイスムービー」も含め、SNS等では想定を上回る反応があり、本作を担当する責任感を改めて感じた瞬間です！
解禁ビジュアル
©芥見下々／集英社・呪術廻戦製作委員会
プロデューサー H. M.
原作の面白さは間違いないですし、MAPPAさんの作る映像のクオリティも非常に高かったため自信はありましたが、それでも実際に放送開始するまではどんな反応が来るのか、緊張感はありました。ただ、放送が開始すると、想像をはるかに上回る反応をいただけまして嬉しい限りでした。中でも原作ファンからの期待値も高かった7話の反響は大きく、この辺りで人気が更に加速した印象があります。
TV＆劇場版宣伝プロデューサー Y. S.
キービジュアルとPVについては、コンセプト・内容を都度、監督をはじめとしたMAPPAスタッフ陣や原作元と丁寧に摺合せながら決めていきました。またこのタイミングでは、第1クールの反応が非常に大きかった影響で、様々なメディアに取り上げていただき、次は『呪術廻戦』を「聞いたことがある」から「観てみたい」と思ってもらえるように、メディア施策を多数展開しました。
プロデューサー M. S.
集英社さん、MAPPAさん、芥見先生と一緒に、アニメとしての次の展開を協議していく中で、作品を応援してくれる人たちが、最も喜んでくれる、湧いてくれる、そしてビジネス面含めてスケールできる方法はなんだろう？という事を突き詰めまして、『呪術廻戦 0 東京都立呪術高等専門学校』を劇場版アニメとして制作することになりました。
単行本が1冊でパッケージングされていて、劇場版としての尺感もちょうど良く、物語としてのカタルシスも非常に大きい作品でしたので、『呪術廻戦 0』を映画にしましょう！と、皆で決めました。
劇場版宣伝プロデューサー R. O.
TVアニメの宣伝プロデューサーにも協力してもらいつつ、私は『劇場版 呪術廻戦 0』の宣伝全体指揮を行いました。既に圧倒的な人気を獲得していたこともあり、劇場版解禁PVが異常な再生回数を記録し、その時に改めて、「呪術廻戦」が多くのファンの方達に支えられていて、そのファンの方たちが既に映画を待ち望んでくれている、と感じました。そんなファンの方たちに作品の良さ、凄さを理解してもらえる宣伝をすれば、おのずと大ヒットに繋がると思っていました。宣伝コンセプトとして「ファンファースト」という言葉を掲げ、施策構築をする際は常に「ファンはどう楽しんでくれるのか、どう喜んでくれるのか」を判断基準に置いていました。
劇場版・解禁ビジュアル
© 2021 「劇場版 呪術廻戦0」製作委員会
©芥見下々／集英社
国内ライセンス担当 A. T.
国内ライセンスとは、IPの使用を国内の様々な企業やメーカーに許諾するビジネスです。作品IPの魅力（商品価値）を企業に営業・提案し、企画内容の立案からコラボ商品やキャンペーンの内容などの監修までを行います。IPと企業とのコラボや商品化企画を多数行うことで、ライセンスの対価を得て製作委員会へ直接的な収入を上げるだけでなく、広く様々な業界や市場に商品等を流通させ、IPを使用している企業が多くプロモーションを行うことで露出が増え、IP自体の知名度をあげることができます。
「呪術廻戦」においては、TVアニメ1期の放送終了から『劇場版 呪術廻戦 0』の公開までの約8か月間に、既存のファンの熱を絶やさず、より加速させるだけでなく、「呪術廻戦」を知らない層の認知度をあげるべく作品のタッチポイントを増やすことを目的として、様々な商品化やセールスプロモーション（タイアップ）を行いました。飲料、お菓子やアパレル、アミューズメント施設など様々な企業との大々的なコラボ展開で、劇場宣伝が本格化する前から多くのニュースを配信したり、企業とのコラボCMを地上波で流すことができ作品全体のプロモーションに役立てたと思います。
劇場版メディア担当 M. I.＆R. M.
メディア担当は『劇場版 呪術廻戦 0』のポスターや予告、TVCM、Web CMなどのクリエイティブ制作全般をチームと相談しながら行い、デジタル関連（公式サイト・SNS・Web広告など）の運営も行っていました。TVアニメチームが作ってくれたファン層に加え、よりライトな層も取り込み「社会現象化」できるように取り組むことが劇場版から作品宣伝に携わった私たちの役割でした。本予告解禁の際は、数時間前から詳細を明記しないカウントダウンを公式HPと公式Twitter上で行い、ファンの集中と熱量を最大限に高めた状態で映像を公開しました。MAPPAさんの作る映像とKing Gnuさんの楽曲が相まった疾走感のある予告が、ライト層への認知拡大・意欲向上に繋がったのではないかと思っています。
パブリシティ担当 H. M.
パブリシティにはTV局やラジオ局で作品情報や声優インタビューを取り上げていただくよう交渉する電波担当と、雑誌やスポーツ新聞・Webなどで作品ビジュアルや特集記事を組んでいただくよう交渉する紙＆Web担当がいます。私は『劇場版 呪術廻戦 0』の電波担当として、ラジオ「オールナイトニッポン」の枠取りから企画・運営までを行いました。キャスト4名による2時間のラジオは非常にレアでしたのでプレッシャーはありましたが、放送終了後の反響が非常に大きく、ファンにも喜んでいただき、作品宣伝もでき、かつキャストさんからも「楽しかった」と言っていただけて、とても嬉しかったです。
紙担当は、集英社さんやMAPPAさんと協力し、雑誌の表紙や特集記事を公開前後で多数展開することで、コンビニや書店など日常的に『呪術廻戦』を見かける大規模な宣伝を行いました。
劇場版宣伝プロデューサー R. O.
最速上映では、席がどんどん埋まっていく様子にまずは安心して、上映後にお客様が泣いているという訳でも笑っている訳でもなく、ただ作品を噛みしめるように、呆然とした表情で出てきた時に、作品情報を出し過ぎず出さな過ぎずの「ファンファースト精神」に間違いはなかったのかな、と安堵しました。そして、その感動をお客様自身の言葉で世の中に発信してくれたことで、更なる波及効果を生むことができたと思います。
劇場宣伝 S. K.
営業部は映画館に対して作品の魅力を伝え上映回数の交渉をすることと、予告やポスターを映画館に届け宣伝することを行っています。『劇場版 呪術廻戦 0』に関しては、映画館にキャラクターのボイスが流れるスタンディを設置したり、館内の壁や天井を装飾したりと、本作に触れるきっかけとなる宣伝を興行会社と相談し、実施していきました。また、IMAXや4Dといったより特別な環境での上映や、ファンへのギフトに入場者プレゼントを用意することで、「ファンファースト」と「動員の最大化」を目指しました。
TV＆劇場版宣伝プロデューサー Y. S.
どこかでファンとキャストの皆さんで映画の大ヒットをお祝いしたい、そして、その一番盛り上がるタイミングで大きな情報解禁を、という気持ちで委員会各社とも相談しながら舞台挨拶を考えていました。そこで、劇場版キャストに加えて、TVシリーズのキャストにもサプライズで登場していただき、そこで原作者の芥見先生のお祝いイラストと合わせてTVシリーズの第2期を発表することで、映画とTVアニメのファンを繋げ『呪術廻戦』というコンテンツ全体を盛り上げられるよう企画を進めていきました。
グローバル展開担当 A. T.
作品のグローバル展開とは、作品を日本以外の全世界にお届けする仕事です。私たち国際部は、海外の事業者と上映契約の交渉・締結を行い、作品をどのタイミングでどのターゲットにどのような宣伝で届けるのか、という全体戦略を考えます。また、作品の原作権利者との折衝を経て、映像だけでなく商品やゲームの世界展開も担います。『劇場版 呪術廻戦 0』では、ロサンゼルスで開催されたアニメ・エキスポにてスタジオのMAPPAさんにも協力していただきながら初出し映像を解禁するなど、海外の方々に「自分たちのための作品」と思っていただく施策を実施しました。米国では「ハリウッド作品と肩を並べる超大作」というブランディングで2,418スクリーンでの上映を実施。最終的には海外89の国と地域で公開され、海外興行収入は当時の為替レートで約127億円を突破、観客動員数は約1,067万人を記録しました。
劇場版宣伝プロデューサー R. O.
このイベントの模様を全国342の劇場と生中継を繋いで最後の上映とし、全国公開を一斉終了する、という過去にあまり例のないものでした。公開から半年間という非常に長い期間を走ってこれたのは多くのお客様のおかげなので、最後はキャストの皆さまとともに「さよなら」を言い、ファンファーストで締めくくれたと思います。